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046「ラクーン注意報」(2017年6月号)
By 水越 清二 (Seiji Mizukoshi), Canada @ Home Inc
先日、我が家のガレージにラクーンの親子が数日間住み込みました。車を出そうとしたその瞬間に、彼らラクーンとバシッと目が合ってしまい、強烈に驚いた私は車のトランクを開けたままバックしてしまったため、ガレージドアを傷めてしました。とんだ災難です。ガレージドアの修理は何とか自力で修理しました。そこで今回は、ラクーンの侵入対策についての私の経験談のお話です。
春は、人もラクーン新しい生活を始める季節。ラクーンたちは出産、子育ての為に快適な場所を探します。家の屋根裏、ガレージ、冬の間カバーが掛けられたパティオテーブル、椅子の下などは格好の場所です。そんな噂は聞いたことがありましたが、まさか我が家に来るとは、まったくの想定外でした。油断してました。
我が家のガレージの棚の奥に彼らは住み着きました。箱と箱の間の奥深く、外側からは見えません。父親らしきラクーンが出てきましたが、民家近くに頻繁に出没する彼らは、人間を全く怖がりません。私が近づいて行っても逃げようともしないのです。親が去って行った後もまだガレージの中には、子供なのか何なのかまだいる気配がします。
課題はここからです。ラクーンを平和的に、かつ安全に追い出す方法を試して成功しましたのでご紹介します。決して近寄って直接的に危害を与えたり、罠を掛けたりして追い出してはいけません。危険を伴いますし、動物愛護の観点からの問題もあります。
用意するもの
ラジオ、漂白剤、バケツ、古いバスタオルかマット
- ラジオの音量を大きくしてラクーンの近くに置きます。ラクーンは人の声をいやがるので、音楽よりもニュースなどの方がいいです。耳につくうるさい番組ならなおいいですね。
- 漂白剤を染み込ませた大きめのタオル等をバケツの中に入れて漂白剤のきつい臭いがラクーンがいる近くに充満するようにします。
- ラクーンの外への逃げ道を確保して下さい。我が家の場合はガレージの小窓を開けて置きましたが、小さい子供のラクーンがいる場合は、あまり高所の窓だと自力で脱出できない場合もあるので、ドアを少し開けておくのも一つの方法です。
- この状態であれば、ラクーンも2泊が限界と思われます。
ラクーン対策、おまけのお話です。
日本でもこのところ野生のラクーンの対策に悩まされているようです。福島の原発避難区域での野生化した動物たちの映像も時折目にします。
日本のラクーン対策についてのサイト等を見ると、ここ北米とは対照的で、上記の方法では効き目はなく、「捕獲しかないです」といったようなことを勧めているようです。考えさせられますね。もともと野生のラクーンがいない国なのに、ペットとして北米から入ってきたものが(あらいぐまラスカル?)野生化してしまったわけですから仕方がないのかもしれません。