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016 「リノベーションあれこれ」(2014年12月号)

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1) 工事前に業社と確認すべき点

工事の大小によりますが一般的には建築会社、リノベーション業者、大工さん、ハンディマンに工事を依頼することになりますが、ある程度の規模であれば電気 工事、水道工事、タイル工事、キャビネット工事、天板工事、ペイント作業等の各工事が行われ、Cityのパーミットが必要な場合には図面の作成とCity への建築許可申請が必要になります。Cityへのパーミット申請は各市町村によって事情が違いますのでここでは詳しく書けませんが、工事を業者にお願いす る前には最低でも下記の件を確認される事が望ましいと思います。

   1.見積もり書 – 口頭ではなく文章での見積もり書の有無。

   2.契約書 – 工事内容、金額、保証等を明記したものの有無。

   3.保険 – Liability保険に加入しているかの確認。

   4.WCB – WCBに加入しているかの確認。

2) 大切なコミュニケーション

工事業者としての経験上、工事を依頼する側(施主)と工事を受ける側(業者)のコミュニケーションがとても 大切と考えます。施主自身がどの様な物、仕上がりを望んでいるかを業者に十分に伝える事がお互いに後々で問題にならないようにするためには大切で、お互い の思い違いで最終的に出来上がったものが施主の思い描いていたものと違うという様な事が起きない為には、図面を書いて間取りやサイズを確認、品物に関して は写真や実物のサンプルを見て確認する事が大切です。

業者側としてはいつも扱ったり、いつもの工事過程で当たり前の事をついついお客様に説明不足になってしまっ たり、お客様側はプロの業者だからといって任せっきりにしてしまい、最終的には自分の思い描いていたものと違う仕上がりになってしまったという事が時とし て起きますが、これは相手の言語が日本語であろうと、英語であろうと起こり得る事で、いずれにしてもコミュニケーションをよく取ることが大事と考えます。 あなたが思っている白色と、私の思い描いている白色は多分違うはずです。

3) ハズマット(Hazmat)、ドライウォール

環境問題やリサイクルとリノベーションは大きな関連があります。例えば既存の住宅全体又は一部をリノベーションで壊す場合には、既存の家に使われている建 材にHazmat(Hazard Material –アスベスト等危険物)が含まれていないかどうかの確認を要求されます。数10年前のダクトテープ、プラスチックタイル、天井小屋裏断熱材の Vermiculite、一部モルタル等にアスベストが含まれることは以前から知られていましたが、最近では古いドライウオール(プラスターを含む)もア スベストが含まれていないかの検査を要求されます。最近までは解体したドライウオールは各市のごみ捨て場、又は専門の場所に捨てる事が出来ましたが、現在 ではアスベストの含有両有無の検査をし、アスベストが含まれる場合は専門業者に撤去を依頼し、そのアスベストを含むドライウオールはアルバータ州の処理場 まで運んで焼却処理をします。結果として、アスベスト検査、専門業者による撤去作業、処理費用はお客様の負担となりリノベーションの費用が高くなってしま います。

<ハズマットが使われていた建材の例>