記事・出版物 Articles & Publications リストへ戻る

024 「リノベーションとストレス」(2015年8月号)

住んでいる場所をリノベーションして自分好みのスタイルの住みやすい空間にしたいと思っている方は多いと思います。私もその一人です。

しかし、実際のリノベーションはというと、結構ストレスのたまるプロセスであり、ましてや、家に住みながらの工事は心労が増える日々となることも多々あります。

リノベーションに関わるストレスの主な原因には以下のものがあります。

  • スペースが物理的に変わり、普段の日課・習慣が出来ない不自由な生活となる
  • ペンキや床材、カウンタートップ、キャビネット、照明器具etc.の色や材質、スタイルなど、大量のことを短期間で決定しなければならない
  • 住人/パートナーの間での意見の食い違い
  • 家の中に始終複数の他人が出入りする
  • 毎日出るホコリや大きな音
  • 設計図(2D)から3D空間を想像するのが難しい
  • 予想外の出来事による中断や出費

リノベーション費用は決して安くないため、絶対に失敗ができないという緊張感やこだわりも自然と強くなります。そして、希望で一杯だった最初の頃からかけ離れた精神状態へと陥ることも……。

対策としては、やはり、信頼できる業者を選ぶこと、そして、リノベーションという過程を理解し、具体的な準備や計画を出来るだけ事前に立てることがあります(これについては、2014年12月号「リノベーションあれこれ」が参考になります)。

また、業者がくれる図面からでは空間をイメージするのが難しくてよくわからないという方は、3Dソフトを 使って空間を視覚化してくれるサービスを利用するのも手でしょう。有料にはなりますが、色や材質も入った3Dモデルを見ることによって理解が格段に深まり ますし、修正をしたい場合も業者とのコミュニケーションがとりやすくなります。

他にも、予算の15~20%を想定外の費用のためにとっておく、散歩や食事に出かけるなど適時に息抜きをする、といった方法もあります。

リノベーションとそれに伴うストレスと上手くつきあって、どうぞ、ご自分に合った居心地の良い空間を手に入れてください。