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100「我が家に電気自動車(EV)が来た!」(2022年03月号)

バンクーバーの道路では、最近テスラを目にすることがやたら増えましたね! 販売台数でトヨタの1割にも満たないテスラが、時価総額でトヨタを抜いたことが話題になりました。テスラの評価をConsumers ReportのEV部門で見てみると、ほぼ最下位に近い状況ですが、実際のユーザー満足度は非常に高いという、なんとも不思議な状況です。私が真っ先に思ったのは、皆さん充電には困ってないんでしょうか?
建友会コラムなので住まいの話に戻ります。「我が家にEVが来た!でも充電できない!!」なんて状況だけは避けたいところですが、実際私の身に起こった経験から、住まいとEVの話題をお届けします。
一軒家・タウンハウスにお住いの場合は、車庫のコンセント(120V)があれば、EVに付属の充電アダプターで充電できます。夜8-12時間充電できれば問題ないと思いますが、もし3-4時間で充電できるLevel2(240V)充電設備を導入するとなると、$2,000くらいかかります。BC州政府のリベートは導入費用の50%をカバーしますが、現在上限は$350です。新築の家なら必ず配線できるようになっていますが、古い家の場合は電気工事屋さんに確認が必要です。
車庫がない一軒家で、家の前の公道に駐車している場合でも、地域によっては特別ルールを設けている場合があります。例えばバンクーバー市では特別ルールとして、家から歩道を渡って延長コードを利用することを許可制で認めています。(写真:バンクーバー市のホームページより)
コンドミニアムにお住いの場合は、まず駐車スペースの近くにコンセント(120V)があるかどうか確認しましょう。ラッキーにもコンセントがある場合、ストラタのルールでEV充電利用が可能かどうかチェックしてください。ストラタによっては、月々フラットレートや使用電力量によってチャージするなど、利用可能な場合があります。コンセントがあってもストラタが認めてない場合、もしくは私のケースのようにコンセントが近くにない場合、これからストラタを説得し、どのような可能性があるか検討するための、長い道のりになるかもしれません。
Level2チャージャーを導入できるかどうかは、その建物の電気設備によって、また住んでいる地域によってルールが違います。バンクーバー市では集合住宅の建築条例で2014年からEV Charging ready を義務付けていますが、それよりも古いビルは充電設備導入に大きなコストがかかる可能性が大きくなります。まずはストラタとの交渉ですが、基本BC州や市が政策としてEVを推奨しているので、それらをできる限り利用するようにしましょう。
いずれにしても、車のために住まいを引っ越すなんてことにならないよう、ご注意ください!