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102「続)電気自動車(EV)の充電できない問題」(2022年05月号)

さて、3月号ではEVにまつわる私自身の失敗談を披露しましたが、今回はその対策編です。コンドミニアムやアパートにお住まいの方で、電気自動車の購入をお考えの方は、まずはストラタにその現状を確認することから始めましょう。これまでにそのようなリクエストや話し合いがあったのか、充電設備についてすでに検討段階にはいっているのか、など知っておくことが重要です。ただ、もし検討されていたとしても建物の古さや電力容量によっては、非常に時間と費用のかかるプロセスですので、簡単に結論は出ないことを覚悟しておかなければなりません。
現状を確認したらその時点で自分にできることを考えてみましょう。まずは一人で戦うのが心もとなければ、すでにEVに乗っている人、もしくはEV購入を検討している人達を探して、共同戦線をはりましょう。そしてEVを推進している州政府やローカルガバメント、BC Hydroや充電設備を販売している関連業者の助けを利用します。代表的なプログラムやサポートは以下の通りです。

  1. EV Strata Condo : http://www.metrovancouver.org/services/air-quality/climate-action/transportation-programs/ev-strata-condo/Pages/default.aspx
    メトロバンクーバーのWebsiteで、ストラタが充電設備を導入する際に必要な情報を幅広く提供しています。
  2. Plug In BC EV Advisor program: https://pluginbc.ca/ev-advisor-service/
    BC HydroとFortis BCの顧客に対して、EV Advisorという専門家が、充電設備設置の可能性や補助金の種類など、様々な疑問点に対応します。現在まだコロナ渦でリモートでのサポートですが、必要であれば無料でストラタ組合に対してプレゼンや説明会を行います。
  3. CleanBC GoElectric program: https://goelectricbc.gov.bc.ca/
    BC Hydroの協力のもと、充電設備を導入する際に3000ドル、5000ドルなど、最高額25000ドルの補助金が出るプログラムです。これにはビル自体の電力設備アップグレードからLevel 2チャージャー設置のための補助も含まれます。

EV自体、製造に多くの電力を使うとか、バッテリーリサイクルの問題とか、様々な指摘はありますが、電力の96%がクリーンなBC州においては、車の燃料をガソリンから電気に転換する意味は非常に大きなものがあります。時代の趨勢というだけでなく、環境によいことをしているという自負を持って、みんなでこの難題に取り組んで行ければと思います。