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108「注目のインテリア 和&北欧 ジャパンディスタイル」(2022年11月号)

日本の水際対策が海外旅行再開レベルまで緩和される中、円安の追い風もあり、また日本へ行こうと日本に対する注目が高まっていますね。インテリアのトレンドでも、SNS にミニマリスト、侘び寂び、断捨離などの言葉がそのまま英語で出てくるほど、日本のシンプルな和のデザインがとても注目されています。伝統的な和室という感じではなく、モダンな和を取り入れたデザインで、特に北欧のデザインであるスカンジナビアンスタイルと和と禅の美しさを掛け合わせた「JAPANDI(ジャパンディ)」と呼ばれるインテリアデザインが昨今人気です。特徴として優しい色合いの木の家具や格子、シンプルで機能的、温かく落ち着いた色合いでまとまったデザインが挙げられます。

スカンジナビアンスタイルとは北欧のスカンジナビアン諸国周辺で発展したデザインの総称とされています。北欧のシンプルかつ機能的、実用性、普遍性が追及されたもので、家具、日用品、ファブリックなどの、飽きの来ないデザインが世界でも人気を博しており、北米でも一番人気なインテリアスタイルと言ってもいいのではないのでしょうか。特に日本でも、北欧の家具は広く愛され、温もりのある機能的なデザインは日本人の生活様式にとてもマッチしている様です。北欧と日本のデザインには通じる所が沢山あり、デザイン面ではよく似ていると考えられています。

今、そんな日本の慎ましくも質素なものに赴きを感じる心や自然を取り入れた「侘び寂び」の生活様式と、北欧の厳しい生活環境を心地よく暮らす自然素材と伝統的な手工業が生きるデザインとミニマリストのテイストが組み合わさった「JAPANDI」のスタイルは、コロナ禍に家で過ごす時間が長くなり、インテリアで心地よく生活したいと感じ始めた人達の今のライフタイルに求められているのかもしれません。和のテイストが多くの人に愛される事は日本人にとっては嬉しい事ですね。

そんな「JAPANDI」ですが、日本人にとっても身近な和を組み合わせて楽しめるデザイン様式だと思います。シンプルでナチュラル、壁は優しくライトなアースカラーの壁や床。自然な温もりを感じるデザインの家具、木の美しさを楽しめるもの。自然素材をふんだんに。格子や藤や紙のランプ、大切な小物や置物。和のアート。全体は明るいニュートラルな色にまとめて、墨汁の様な黒を差し色にするとバランスがとれます。

一番のポイントは、見せたい小物や家具など以外の物は表に出さない事です。クリーンで整然とした中に自然の色合い、素材の温かさが活きる空間づくりと共に断捨離にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか? リノベーションでも、一部屋だけでも「JAPANDI」の空間作りで心地良い和を楽しみたいですね。