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066「売れない時期でも売り抜く為のリノベーション」(2019年2月号)
By 吉村 フレッド(Fred Yoshimura), Realtor
メトロ・バンクーバーの不動産売買がスローダウンし、売買軒数が激減!というニュースが毎日流れていますが、それでも昨年は合計で24,619軒が売買されました。売れない時期でも売れる物件は、それ相応の価格で買い手がついているのです。今回はこれから春の不動産シーズンに向けて、売れない時期でも上手に売り抜く為に効果的な6つのリノベーションをご紹介します。
① 第一印象が全て
買い手が物件を見学に来る際、まず始めに目に入るのは建物の外観で、第一印象の良し悪しはほぼその時点で決まります。手入れの行き届いた庭、新しい外壁やトリム(窓枠)のペイント、きれいにパワーウォッシュされた外装やポーチ、新しい玄関ドア、などはやはりポイントが高いといえます。コンドミニアムの場合、バルコニーの清掃やデッキ・タイルを敷くと効果的です。
② 設備のアップデート
内装の見た目も重要ですが、暖房ファーネスやホットウォーター・タンクといった設備のアップデートも効果的です。高い交換コストや毎月の維持費を気にする買い手も多いですので、これらがハイ・エフィシエンシーモデルや、オンデマンド(瞬間湯沸かし器)などに替わっていると、物件に対する信頼、安心度がグッとアップします。
③ ベースメントの改装
戸建ての場合、ベースメント・スイートなど、エキストラの居住空間は非常に重要です。実際に賃貸するかは別として、セカンダリー・スイートやIn-Lawスイートからの収入は、価格高、金利上昇の影響により、不可欠となっています。現在内装が完了していない、又はリクリエーション・ルームとして使用している場合、2世帯に改装してバリューをアップする方法もお勧めです。
④ 言うまでもなく、キッチンやバスルームは高得点!
キッチンやバスルームの改装は間違いなくバリューをアップさせます。特別にレイアウトや配管を変えない限り、比較的簡単にアップデートが可能です。古めの家でもキッチンをオープンレイアウトに変更するだけで、格段に新しくなります。バスルームを増やすのもポイントが高いです。
⑤ フロアー
ペイントと同様に最も簡単に部屋の印象をリフレッシュする事ができます。最近ではラミネートフロアーと呼ばれる木目調のラミネートが主流で、以前のハードウッドに比べて各段に安くなっています。施工も釘や接着をしないので、数日程度で完了します。色調なさまざまですが、今はモダンな白系のキャビネットに、少しグレー系や薄めの木目調が流行りです。
⑥ 基本中の基本、やはりペイントはマストです!
一番簡単に安価にできるリノベーションです。特に痛んでいなくても家全体の清潔感、フレッシュ感がグッと増します。面倒でもベッドルームなどのクローゼット内も白で塗っておくと、手抜き感がなく買い手に好印象を与えます。合わせて窓のサッシなども綺麗に掃除しましょう。
コントラクターの選び方
これらリノベーションは分かっていても中々手が付けられないものです。特に共働きで育児に忙しいご家庭などでは、ご自身でされるのはほぼ不可能です。良いコントラクターを見つけるポイントは、相見積もりでフェアな相場を理解する、業者さんのポートフォリオ(施工実績)を見せてもらう、最近請け負った現場のお施主さんからリファレンスを貰う、意匠や仕上がり予想は写真を使ってより具体的に明確にする、などが考えられます。安い見積もりだけで業者を選定したり、元々の打ち合わせ不足などは、後々トラブルの原因となりますの十分注意が必要です。