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ERVコア会社訪問のご報告6月7日

ERV (Energy Recovery Ventilator) とは、建物内の空気品質を維持しながら常時、熱交換と換気を行う装置です。

今回、その心臓部品の開発製造販売を一貫して手掛ける Core energy recovery solutions 社 (Core 社) のご厚意により、James Dean 社長自らの説明と案内の下、6月7日に本社・工場を訪問しました。

まず、会議室にて、Core社の製品の特長について説明いただきました。すなわち、Core社のERVは、(1)熱交換の効率が良く、空気中の水分をも回収したり放出したりすることで更にその特性を強化できること、(2)汚染物質の交差が少ないこと、(3)洗浄可能であること、(4)部品がカビないこと、(5)機械動作部がない、静的システムのため信頼性が高いこと、等のメリットがある旨、丁寧に解説いただきました。

参加者からは市場の展望や、競合他社との差別化、周辺業種との連携などについて活発な質問や意見提起があり、活況のうちに工場見学へと移りました。

工場では日本発の工夫である 5S 運動や Kaizen への取り組みが説明され、作業員の方がテキパキと手際よく製造に従事されていました。業容拡大に伴い製造の自動化に向けた投資も活発なようです。

さて、Dean社長は持続可能経済を指向する永年の構想に基づき、West Vancouver の自宅を Passive house として建て替え中です。

Passive house とはERV等の省エネ技術を通じて、能動的なエネルギー注入をできるだけ抑制した、環境について Passive (受け身) な設計となっている住宅を言います。ドイツ発の概念で、定量的性能基準を満たすことにより認定されますが、それには内外圧力差による空気の漏洩回数など施工上、特殊な工夫を要する点も含まれます。このように、基準を満たすために、設計・材料・施工方法等のノウハウを各分野の専門家が持ち寄り、総合力が試される場でもあります。

会社訪問の参加者は、この建設中の Passive house のOpen house event にDean社長からご招待いただきました。Open house は6月21日の午後、清々しい晴天の下、内装工事が本格化する前を見計らって行われました。当日は、Core社やサプライヤ各社が技術展示をし、一方、建築施工の関係者も一堂に会し、振舞われた立食形式の食事や飲み物とともに、Burrad inlet の素晴らしい眺めを前に、思い思いの話題で盛り上がっていました。